PCメモリ確認方法を目的別にわかりやすく解説

「パソコンの動作が最近重くなってきた」「メモリを増設したいけど、今どれくらい搭載されているかわからない」——こうした場面で必要になるのが、PCのメモリ確認です。
実は、Windowsには標準機能だけでもメモリを確認する方法が複数用意されています。ただし、「何を知りたいか」によって最適な確認方法が異なるため、闇雲に調べると必要な情報にたどり着けないことも少なくありません。
個人的な経験では、メモリの「容量だけ知りたい人」と「型番まで調べたい人」では、使うべきツールがまったく違います。この記事では、目的に応じた最適な確認方法を、初心者の方でもすぐに実践できるようステップごとに解説していきます。
この記事で学べること
- Windows標準機能だけでメモリ容量を10秒で確認できる手順
- タスクマネージャーでリアルタイムのメモリ使用率を把握する方法
- メモリの型番・DDR規格・スロット数まで調べる3つの手段
- メモリ使用率が何%を超えたら増設を検討すべきかの判断基準
- 増設前に確認すべき情報を漏れなくチェックできるリスト
まず確認すべきはメモリ確認の「目的」
メモリ確認と一口に言っても、目的によって調べるべき情報は大きく異なります。
たとえば、「自分のPCに何GBのメモリが入っているか知りたいだけ」なら、設定画面を開くだけで完了します。一方で、「メモリを増設するために互換性のある製品を探したい」という場合は、DDR規格やスロットの空き状況まで把握する必要があります。
ここでは、よくある3つの目的と、それぞれに最適な確認方法を整理しておきます。
容量だけ知りたい
設定画面やシステム情報で即確認。所要時間は10秒程度です。
使用状況を把握したい
タスクマネージャーでリアルタイムの使用率と消費アプリを特定できます。
型番や規格まで調べたい
CPU-Zやコマンドプロンプトで、DDR規格・クロック速度・パーツ番号を取得します。
自分がどの目的に当てはまるか明確になったら、以下の各セクションから該当する方法を選んでください。
メモリ容量を確認する方法(Windows 10・11対応)

まずは最も多くの方が求めている「搭載メモリの容量確認」から解説します。Windowsには複数の確認手段が用意されており、どれも特別なソフトのインストールは不要です。
設定画面から確認する方法(最も簡単)
もっとも手軽な方法が、Windowsの設定画面を使うやり方です。
Windows 11の場合:
「スタート」→「設定」→「システム」→「バージョン情報」の順にクリックすると、「実装RAM」という項目にメモリ容量がGB単位で表示されます。
Windows 10の場合:
同じく「スタート」→「設定」→「システム」→「詳細情報」(または「バージョン情報」)へ進みます。表示される画面の「デバイスの仕様」セクション内に「実装RAM」が記載されています。
この方法では合計容量のみが表示されるため、使用状況や型番は確認できません。ただし、「今のPCに何GB積んでいるか」を知りたいだけであれば、これで十分です。
PCのプロパティから確認する方法
デスクトップの「PC」アイコン(またはエクスプローラーの「PC」)を右クリックし、「プロパティ」を選択する方法もあります。
表示されるシステム画面に「実装メモリ(RAM)」として容量が記載されます。Windows 10以前のバージョンでも使える方法なので、古いPCを使っている場合にも有効です。
DXDiag(DirectX診断ツール)で確認する方法
あまり知られていませんが、DXDiagツールでもメモリ容量を確認できます。
タスクバーの検索ボックスに「dxdiag」と入力して実行すると、DirectX診断ツールが起動します。「システム」タブに、Windowsのバージョン、CPU情報と並んでメモリ容量が表示されます。
この方法はCPUやグラフィック情報も同時に確認できるため、PCスペック全体を把握したいときに便利です。
コントロールパネルから確認する方法
「スタート」→「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「システム」と進む方法です。
主にWindows 8.1以前のバージョンで使われていた手順ですが、Windows 10でもコントロールパネル自体はアクセス可能です。設定画面に慣れていない方や、以前のWindowsの操作感が身についている方にとっては、こちらの方がわかりやすいかもしれません。
メモリ使用率をリアルタイムで確認する方法

「パソコンの動作が重い」と感じたとき、原因がメモリ不足かどうかを判断するには、現在の使用状況をリアルタイムで確認する必要があります。ここではタスクマネージャーを使った確認手順を詳しく解説します。
タスクマネージャーの起動と確認手順
タスクマネージャーは、キーボードの「Ctrl」+「Shift」+「Esc」を同時に押すと即座に起動できます。
起動したら「パフォーマンス」タブをクリックし、左側のメニューから「メモリ」を選択してください。ここで確認できる情報は以下の通りです。
- 使用中のメモリ量(例:6.2 GB)
- メモリ使用率(例:78%)
- 利用可能な容量(例:1.8 GB)
- 合計搭載容量(例:8.0 GB)
- 過去60秒間の使用量グラフ
グラフは60秒間のメモリ使用量の推移をリアルタイムで表示してくれるため、特定の操作をしたときにメモリがどれだけ消費されるかを視覚的に把握できます。
どのアプリがメモリを消費しているか特定する
タスクマネージャーの「プロセス」タブに切り替えると、現在動作中のアプリケーションごとのメモリ消費量が一覧で表示されます。
「メモリ」の列をクリックすると消費量の多い順に並べ替えられるので、どのアプリが最もメモリを使っているかすぐに特定できます。
[ブラウザ](/)は特にメモリ消費が大きくなりやすいソフトの一つです。タブを多数開いている場合、それだけで数GBを消費していることも珍しくありません。
メモリ使用率の目安と判断基準
「使用率が何%なら問題なのか」という疑問を持つ方は多いのですが、一般的な目安として以下の基準が参考になります。
メモリ使用率の判断目安
常時80%を超えている状態が続くようであれば、メモリ増設を検討する価値があります。ただし、一時的に高くなるだけなら、不要なアプリを閉じることで改善するケースも多いです。
メモリの型番・規格・スロット数を詳しく調べる方法

メモリの増設や交換を考えている場合、容量だけでなく「DDR規格」「クロック速度」「空きスロット数」「パーツ番号(型番)」といった詳細情報が必要になります。
ここからは、標準のWindows機能だけでは確認しにくい詳細スペックの調べ方を紹介します。
CPU-Zを使って詳細スペックを確認する
CPU-Zは、PCのハードウェア情報を詳細に表示してくれる無料のユーティリティソフトです。メモリに関しては、以下の情報を一画面で確認できます。
- メモリの種類(DDR4、DDR5など)
- 動作クロック速度(MHz単位)
- 各スロットの使用状況(何枚挿さっているか、空きはあるか)
- メーカー名とパーツ番号
CPU-Zを起動したら「Memory」タブでメモリの種類とクロック速度を確認し、「SPD」タブで各スロットごとの詳細情報を見ることができます。
増設時に互換性のあるメモリを選ぶには、DDR規格とクロック速度の一致が不可欠です。CPU-Zはこの両方を一度に確認できるため、増設を検討している方には特におすすめのツールです。
コマンドプロンプトでメモリの型番を調べる
ソフトをインストールしたくない場合は、コマンドプロンプトを使う方法もあります。
「スタート」メニューの検索ボックスに「cmd」と入力してコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
wmic memorychip get partnumber
すると、PCに搭載されている各メモリモジュールのパーツ番号(型番)が表示されます。この型番をそのままネットで検索すれば、同じ製品や互換品を見つけることができます。
さらに詳しい情報が必要な場合は、以下のコマンドも試してみてください。
wmic memorychip get manufacturer, capacity, speed, partnumber
このコマンドでは、メーカー名・容量・動作速度・型番をまとめて取得できます。
PCケースを開けて物理的に確認する方法
最も確実な方法は、PCケースを開けてメモリモジュールを直接確認することです。
メモリモジュールの表面には、メーカー名・容量・DDR規格・クロック速度・型番がラベルとして印刷されています。デスクトップPCであればケースのサイドパネルを外すだけでアクセスできるケースが多いです。
ただし、ノートPCの場合は分解が必要になることがあり、保証に影響する可能性もあるため注意が必要です。
確認方法の比較一覧表
ここまで紹介した方法を一覧で比較します。自分の目的に合った方法を選ぶ際の参考にしてください。
| 確認方法 | 合計容量 | 使用状況 | 型番 | DDR規格 | 難易度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 設定画面 | ✓ | — | — | — | ★☆☆ |
| タスクマネージャー | ✓ | ✓ | — | — | ★☆☆ |
| DXDiag | ✓ | — | — | — | ★☆☆ |
| CPU-Z | ✓ | — | ✓ | ✓ | ★★☆ |
| コマンドプロンプト | — | — | ✓ | — | ★★☆ |
| 物理的に確認 | ✓ | — | ✓ | ✓ | ★★★ |
個人的には、まずタスクマネージャーで容量と使用率を確認し、増設が必要だと判断したらCPU-Zで詳細スペックを調べるという流れが最も効率的だと感じています。
メモリ増設前に確認すべきチェックリスト
メモリの確認結果をもとに増設を検討する場合、購入前に把握しておくべき情報があります。互換性のないメモリを購入してしまうと使えないため、以下の項目を事前にチェックしておきましょう。
メモリ増設前の確認事項
DDR4とDDR5の違いを簡単に理解する
メモリの「DDR規格」は、世代を表す重要な仕様です。DDR4とDDR5は物理的な形状が異なるため、互換性がありません。DDR4対応のマザーボードにDDR5のメモリは挿せないので、必ず現在の規格を確認してから購入してください。
DDR5はDDR4と比較してデータ転送速度が向上しており、2022年以降に発売された新しいPCに多く採用されています。一方で、DDR4はまだ多くのPCで使われており、価格もDDR5より手頃です。
CPU-Zの「Memory」タブに表示される「Type」の欄で、自分のPCがどちらの規格を使っているか確認できます。
メモリ確認でよくあるトラブルと対処法
メモリ確認の過程で、思うように情報が取得できないケースもあります。よくあるトラブルとその解決策をまとめました。
タスクマネージャーに「パフォーマンス」タブがない場合
タスクマネージャーが「簡易表示」モードで起動している可能性があります。ウィンドウ左下の「詳細」をクリックすると、パフォーマンスタブを含む詳細表示に切り替わります。
コマンドプロンプトでパーツ番号が空白になる場合
一部のメーカー製PCやノートPCでは、メモリモジュールにパーツ番号が登録されていないことがあります。この場合は、CPU-Zを使うか、PCケースを開けて物理的にラベルを確認する方法が代替手段になります。
表示される容量が実際より少ない場合
たとえば8GBのメモリを搭載しているのに「7.9 GB」や「7.4 GB」と表示されることがあります。これはグラフィック機能がメモリの一部を共有している場合に起こる現象で、故障ではありません。特に内蔵グラフィックスを使用しているPCで見られます。
PCのパフォーマンスに関連する設定としては、レジストリの調整で改善できる項目もありますが、メモリ容量の表示に関してはハードウェア側の仕様によるものなので、基本的には気にする必要はありません。
用途別のメモリ容量の目安
メモリ容量を確認した結果、「自分のPCには十分なメモリが搭載されているのか」と疑問に思う方も多いでしょう。用途別の目安を示しておきます。
現在のWindows 11環境では、快適に使うなら最低8GB、余裕を持つなら16GBが推奨ラインです。4GBだとOS自体の動作でかなりのメモリを消費するため、ブラウザのタブを複数開くだけで動作が重くなることがあります。
Core i7のような高性能CPUを搭載していても、メモリが不足しているとCPU本来の性能を発揮できません。PCの性能はパーツのバランスで決まるため、メモリ容量はCPUグレードに見合ったものを選ぶことが大切です。
よくある質問(FAQ)
メモリの確認にはソフトのインストールが必要ですか
容量と使用状況の確認だけであれば、Windowsの標準機能(設定画面やタスクマネージャー)で対応できるため、追加ソフトは不要です。型番やDDR規格などの詳細情報が必要な場合のみ、CPU-Zなどの無料ツールを使うことをおすすめします。
メモリの確認方法はWindows 10と11で違いますか
基本的な手順は同じです。設定画面の「バージョン情報」(Windows 11)または「詳細情報」(Windows 10)から確認できます。タスクマネージャーやコマンドプロンプトの操作方法も両OSで共通です。
メモリ使用率が常に高い場合、すぐに増設すべきですか
まずはタスクマネージャーの「プロセス」タブで、メモリを大量に消費しているアプリを確認してください。不要なアプリを終了したり、ブラウザのタブを減らしたりするだけで改善することも多いです。それでも常時80%を超えるようであれば、増設を検討する段階といえます。
ノートPCでもメモリの増設はできますか
機種によります。近年のノートPCの中には、メモリがマザーボードに直接はんだ付けされていて交換できないモデルも増えています。増設可能かどうかは、CPU-Zでスロット数を確認するか、メーカーの公式サイトで仕様を調べるのが確実です。
「実装RAM」と「利用可能なメモリ」の数値が違うのはなぜですか
実装RAMは物理的に搭載されているメモリの総量で、利用可能なメモリはOSやシステムが予約している分を差し引いた値です。内蔵グラフィックスがメモリの一部を使用している場合にも差が生じます。この差は正常な動作であり、故障ではないのでご安心ください。
まとめ
PCのメモリ確認は、目的に応じて適切な方法を選ぶことが大切です。
容量だけを知りたい場合は設定画面で10秒、使用状況を把握したい場合はタスクマネージャーで数クリック、増設のための詳細スペックが必要ならCPU-Zやコマンドプロンプトを活用する——この使い分けを覚えておけば、必要な情報に最短でたどり着けます。
特にメモリ増設を検討している方は、DDR規格と空きスロット数の確認を忘れずに行ってください。事前の確認を怠ると、互換性のない製品を購入してしまうリスクがあります。
まずはタスクマネージャーを開いて、今のメモリ使用率を確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。